スタッフブログ

S様邸 築147年の伝統的家屋を古民家再生リフォーム(米子市 立町)

BEFORE①.JPGAFTER①.JPG       

    

        

      

      

       

     

          

       

           

           

明治元年登録(築147年)の伝統的な日本家屋です。

先祖代々から引き継がれ、大切に保存しながらお住まいになられていました。

2008年1月に掲載された米子市立町 I 様邸(古民家再生)の完成見学会にご来場され、ご自宅のリフォームを計画されていたようです。

町家の特徴である、間口が狭く奥に長い間取りで、部屋から浴室へ移動するたびに下足に履き替えるほか、現代では当たり前と言えるバリアフリー住宅とは言えない造りでした。

リフォームに至った一番のお悩みは、もちろん部屋から離れているお風呂場でした。

風呂場に下足を履いて行かなければならないし、冬場は寒くて湯冷めしてしまうというようなことでした。

二番目に床下の湿気対策でした。

雨水排水設備が悪く、大雨が降ると裏庭から床下に流れ込んできて浸水しそうな程。

その結果、部屋中に湿気が上がりカビ臭くなるというようなことでした。

そのお悩みを解決する為には、現在の間取りでは浴室を部屋と隣接させる場所がなく、1階の水廻りの配置を大胆に変更する必要がありました。

そして重要なことがもう一つあり、建物の中にユニットバスを設置するために必要な高さが確保できないということでした。

1階部分の全体が床から2m程度のところに構造部があり、高さを確保するためには2階がのっていない平屋部分に場所が限定され、しかも屋根の高さを上げてやることが絶対的条件でした。

それは容易にできることではなく大変、苦労しました。

BEFORE②.JPG私が初めて拝見させていただいた際に「きちんと区画された玄関」があれば喜んでいただけるような感じがしました。

昔は米屋さんだったらしく、表から裏まで「通し土間」という土間を通し、一方に部屋をほぼ一列に並べた間取りで、その家の中央に中の間「常居(ジョイ)」があり、家の中心として神座も兼ね、商屋の象徴である立派な神棚が設けてありました。

AFTER②.JPG現在もそのままの形態となっており、表を開けると風が通り、奥の浴室まで通して見えてしまいます。

そこに自家用車が駐車されており、出掛ける度に引戸を全開にしなくてはなりません。

その際に一気に冷気が入ってくると部屋の温度が急激に下がりますよね。

玄関とガレージを区画することでその悩みは解決するのではないかと思いました。

しかし147年を経て尚、頼もしい大黒柱と家族のくらしと家業を支えてきた神棚を備えたこの町家の面影が消えてしまわないように隠さずに見せることが大事だと考えました。

昔の面影を残し、新しい空間に蘇らせることで家族の思い出を刻みながら末の代へ引き継がれて行くでしょう。

そして、これから200年後の未来までも末永く愛され続けていくようにリフォーム計画をご提案させて頂きました。

4ヶ月という長期間で完成することが出来ました。

私自身、歴史ある景観の重要さと、それを維持するために必要な耐震性能などの他、多くのことを学んだリフォームだったと感じております。

S様に普段の生活をしていただきながら工事を進めましたが移動移動で大変だったと思います。

ご協力ありがとうございました。

BEFORE③.JPGAFTER③.JPG         

           

              

          

           

         

             

           

      

        

      

この古民家再生リフォームの内容をじっくりと観て頂けるように連載していきます。 - 次回に続く -

  1. 一覧へ